レンタルサーバーの速度比較、意味がない?!

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本ページではレンタルサーバーの速度比較が実は意味がないのでは?という内容について解説していきます。

高速なレンタルサーバーを探している方、レンタルサーバーの速度が気になって仕方がない方は参考にしてみてください。

最初に結論から

結論から書くとレンタルサーバーの速度比較は意味がありません!

レンタルサーバーは大きく分けると2種類あります。ここをキチンと把握しておく必要があります。

  1. 月額換算500円くらいまでの低価格レンタルサーバー
  2. 月額換算1000円以上の中価格レンタルサーバー

低価格のレンタルサーバーと中価格以上のレンタルサーバーは分けて考える

まず、①と②の速度を比較しても意味がありません。①の低価格レンタルサーバーは遅いです。当然です。

一般的なレンタルサーバーは複数の利用者が1台のサーバーを共有しています。ですからレンタルサーバー会社としてはできるだけ多くのユーザーが1台のサーバーを共有するようにすれば1人当たりの価格を下げることができます

サーバーを共有するユーザーを増やせば、その分だけ価格を下げられます

低価格のレンタルサーバー(特に激安プランの場合)はリソース不足でサーバーが動かなくなるギリギリのラインまで大量のユーザーを詰め込むので遅くなるのは当然です。

ですから速度を気にする場合は中価格以上のレンタルサーバーを対象とした方がいいです。低価格レンタルサーバーは速度ではなく費用に重点を置くサービスだからです。

中価格帯以上のレンタルサーバーはどれも同じ

中価格帯以上のレンタルサーバーになるとリソースに余裕が出てきます。エックスサーバーのようにリソース保証をしてユーザーのリソースが逼迫しないように配慮するレンタルサーバーもあります。

そうすると速度の差はどこで出るのでしょうか?

レンタルサーバーの比較で出てくるのが「CPU」の種類やコア数ですね。しかしCPUの違いによる差はほぼ無いと思って頂いて大丈夫です。確かに負荷のかかる処理を長時間実行すればCPUの処理速度の差は歴然とするのですが、たとえばWordPressを動かす程度の処理だと一瞬のことなのでCPUの差が体感的に分かるということはないです

もうひとつがLiteSpeedを採用して高速化を宣伝しているレンタルサーバーですが、確かにNginxやApacheなどと比べるとLiteSpeedは処理性能が高いです。

ここで重要なのはLiteSpeedは効率的に大量のアクセスを処理することが得意なのであって1アクセスあたりの速度が劇的に高速化されるわけではない、ということです。つまり月間300万pvくらいある超人気サイトであればLiteSpeedの強味は出てくるのですが5万とか10万程度のアクセス数であればLiteSpeedを使おうがNginxを使おうが大した差がないということです。

CPUをマルチコア化すれば全体的な処理は効率化されますが個々の処理が速くなる訳ではない、という話と同じです。

また、LiteSpeedならHTTP/3で高速できるという話を聞きますがHTTP/3はただの規格なのでNginxでも利用できます。LiteSpeed Cacheで高速化できるという話も、結局それはキャッシュを有効化するという話です。

キャッシュはWEBアクセス高速化の基本中の基本です

HTTP/3は遅延やパケットロスが発生する不安定な環境でも効率的に通信をすることが目的ですので、通信環境が整った回線でアクセスしている分には体感的に速度の向上が分かるなんてこともありません。

WEBページの表示が遅くなるボトルネックはどこか?

WEBページがブラウザで表示されるまでには実に様々な処理がされています。WordPressであれば次のようになります。

ユーザーがWEBブラウザでアクセスする

ここではユーザーとWEBサーバー間の通信回線がボトルネックになります。そしてインターネット回線は必ずしも安定していないので、タイミングによって速度が変わります

WEBサーバーがアクセスを受け取ってWordPressに処理を投げる

ここはNginxやApache、LiteSpeedの領域です。同時に大量のアクセスがあった場合、処理待ちが発生しボトルネックとなります。

データベースから記事データを取得する

記事データをデータベースから取り出します。ここはストレージからの読み込みがボトルネックになります。

取得したデータを元にHTMLを生成する

HTMLの生成自体は大した負荷はかかりません。

生成したHTMLをユーザーに送信する

ここはSTEP.1と同じく通信回線の速度がボトルネックになります

ブラウザはHTMLを解析してCSS、Javascript、画像ファイルなどのダウンロードを開始する

HTMLやCSSの解釈、Javascriptのダウンロードと実行、画像ファイルのダウンロードをおこないます。

大量の画像ファイルがあると速度低下の原因となります。

ブラウザにページが表示される

ここでは特にレンダリングをブロックするJavascriptがあるとボトルネックになります。WEBページの応答速度低下の最大の原因のひとつです。

これを見ると様々な箇所がボトルネックになることが分かります。ボトルネックとは処理が遅くなる要因となる箇所です。

つまりどんなに高速なCPUを使ってもLiteSpeedで効率良く処理しても、それ以外の箇所がボトルネックになるので体感的な速度の向上は期待できないということです。

そして複数箇所のボトルネックが原因となりアクセスするタイミングによって速度が変わるので速度を計測して比較しても意味がない(参考程度にしかならない)ということです。

レンタルサーバーの速度比較は意味がないのか?のまとめ

レンタルサーバーの速度比較をしている方には失礼かも知れませんが、中価格以上のレンタルサーバーを使っているならば意味がないです。レンタルサーバーの速度を気にするよりもサポート体制だとか管理画面の使いやすさなどを気にした方が良いでしょう。

WEBページの応答速度には様々な要因が絡むため、単純にレンタルサーバーのCPUだとかWEBサーバーの種類を変えただけで体感的に分かるレベルの差は生まれません

高性能なCPUやLiteSpeedによって負荷耐性が上がる(大量の同時アクセスに強くなる)のは事実です。

WordPressの応答速度を上げたければキャッシュを有効化したり余計なプラグインを停止・削除したり余計なJavascript・CSSを読み込まない、画像サイズを小さくする、CDNを導入するという対策の方が目に見えて応答速度が上がります

  • WordPressのプラグインでキャッシュを有効化する
  • WordPressのプラグインで遅延読み込みを有効化する
  • 不要なプラグインを停止・削除する
  • 不要なJavascriptを削除する
  • Javascriptのレンダリングブロックを回避する
  • 不要なCSSを削除する
  • 画像ファイルを最適化する
  • WEBフォントを使わない
  • CloudflareなどのCDNを導入する

元々のWEBサイトの状態によりますが、これらの対策をすれば目に見えてWordPressの応答速度は向上します。

低価格なレンタルサーバーから中価格のレンタルサーバーに乗り換えるというのは効果的ですが、すでに中価格帯以上のレンタルサーバーを利用しているのであれば、レンタルサーバーを乗り換えるのではなくて別の対策を検討した方が幸せになれるはずです。

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